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さらら 風が吹いて  君の姿消えた


by nozaki-kaoru
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山田かまちが残した言葉

山田かまちが残した言葉_f0002867_226472.jpg1977年山田かまちという17歳の少年が自宅の2階でエレキギターに感電して亡くなった。死後に多くの絵や詩、日記やノートが発見される。同級生である氷室京介とバンドを組んだこともあった。
今回はあまりに早く亡くなったある一人の天才が残した言葉を紹介しよう。

・それはぼくたちを苦しめるのか
            喜ばせるのか

 にくらしくなってくる
 くやしい。
 頭にくる。
 欲望とはなんだ。
 なんなんだ。欲望とは・・・・。

・失恋は美しい。それに流す涙は
 なんて美しく感動的なんだろう
 すばらしい出来ばえだ。 <注>おれが失恋したんじゃないぜ。

・世の中矛盾があるとしたら、
 赤ちゃんができてしまうこと。
 セックスは赤ちゃんを生むため
 にやるのではないのに・・・・・。

・(前文略)旅みたいだ 人生は
 人生は道みたいだ
 でも歩かなくてもいい
 そこにいれば それで
 それでいいこともある
 だけど歩けば
 歩けば苦しい
 苦しいけど 歩けば
 歩けばどうにかなる
 そんな信仰にとりつかれてりゃあ
 それはそんなもんさ
 それはそうだけど
 もったいないもの
 こんな時間まで。

 これは詩じゃない
 詩じゃなくなってきている
 なんの技巧もない
 でもただリズムがおどって
 あそびまわってら。
 いいのか
     これで
 いいのか
     それで
 これは詩じゃない
 それはダラクだ
 おちたんだ   
      おまえ
 ダラクの深淵に
  おちるな
 あがれ
  あがれ
 これは詩じゃない。

・もうこのノートがおわった
 はじめのころとはずいぶん変ったな
 そりゃなんたって、人間だもの

・アルミニウムの溶けたのが宇宙にばらまかれた
 すばらしい彫刻ができた。
 「おろか者」という題名の

・虹のように消えてゆくきょうも
 午前0時で明日につながっている。

・芸術は不幸者のどろ遊びであってはならない。
 不幸者をよみがえらせる綱でなくてはならないのだ。

・生まれたとき、
 海が目の前にひろがっていたら。
 生まれた時、
 感動が生をつつんだら。
 あなたはしあわせというしかない。
 生まれた時、
 愛するものにつつまれていたら。
 あなたはしあわせというしかないんだ。

・黒い血の波は空よりも高い。
 僕は涙を流して手をのばしても、
 ああ、とどかない。
 波だけは激しく空を洗い、
 ・・・・・・
 しかしぼくのからだはいつまでもとどかない。
 ああ、この大地に、ぼくはいつまでいなくてはならないのか。
 すると神は言う。
 「・・・・・・・・・・・」

・ぼくにはわかる
 すべての人々が幸せを求めているということ。
 ぼくにはわかる
 僕が人間であるということ。
 ここに住んでいれば、
 わかりきったことも予期できなかったことも、
 すべて待ちもしないでどんどん過ぎてゆく。
 不幸な出来事までが
 すべて恐ろしいスピードで去っていく。
 あとにはみじめな人間がのこり、
 悲しみをかみしめることしかできない。

 ぼくにはわからない
 なぜ幸せがこないのか。

 どうしてもわからない。
 なぜ人間でなくちゃならないのか。
 ただみんな見えるものを追って、
 ひとりひとりがトンネルの中でさがしている
 歩いても歩いても道に迷うだけで、
 一瞬の眠りの夢をみいだしても
 それは手の上の砂のように落ちてく。
 誰にもわからない、
 決してわからない。
 どうして幸せがこないのか。
 誰が責任を負うべきなのか。
                       reference:山田かまちノート(上)  ちくま文庫

山田かまちが死んだのは17才だけどこの詩をかいたのは15~16才くらいの時かな。天才だよねー!ちなみにギターの感電死は自殺なのか事故なのか今もわかってないらしいっす。 
 
by nozaki-kaoru | 2005-11-23 23:07 | 言葉